ノミ駆除剤

アドバンテージ スポット

フロントライン スポットオン プログラム注射液について


一度ついたら、駆除するのに大変な労力が必要だったノミ退治。
それがこの2−3年のうちに次々と発売された薬のお陰で、苦労は過去のものとなりつつあります。
アドバンテージ スポットはフロントライン スポットオンと同じような使い方をする即効性のあるノミ駆除剤です。
フロントライン スプレーはアルコールで希釈された溶剤のため、たとえ猫の身体に影響がなくても、アルコールに弱い子は激しくよだれを流し、それが「かわいそうだ」と使用を控える飼い主さんもみられました。

アドバンテージ スポットとフロントライン スポットオンは、猫の首筋に滴下するタイプの使いやすいお薬で、有効期間もそれぞれ4週、5週となっています。
1カ月に1回、食餌に交ぜて与えなければいけなかったプログラムも、 6カ月間有効の注射液が発売になり、味や匂いに敏感な猫に薬を混ぜた餌を全部食べさせなければならない苦労から解放されます。

それぞれの薬について、パンフレットから抜粋してみました。


アドバンテージ スポット

◆アドバンテージ スポットの成分イミダクロプリドは、日本で開発された、全く新しい作用機序をもつクロロチニル系殺虫剤です。ノミの神経細胞シナプス後膜のニコチン性アセチルコリンレセプターに作用し、正常な神経伝達を遮断します。有機リン系、カルバマート系、ピレスロイド系殺虫剤及び昆虫発育阻害剤とは異なり、ノミに特異的に作用します。また、他の殺虫剤で報告されている様なノミの抵抗性は、イミダクロプリドに関しては知られていません。さらに、催奇形性・変異原性・発癌性もありません。

◆8時間以内に約90%、12時間以内では100%のノミを駆除します。 効果が約1カ月間持続することにより、再寄生を防止します。外出等によって再寄生したノミを2時間以内に駆除します(投与後21日目まで93〜100%の駆除率)。ノミの季節には、再寄生防止のため定期的な投与をお薦めください。

◆短期間にノミを駆除するのでノミの吸血から犬や猫を守り、ノミアレルギー性皮膚炎の予防に最適です。

◆シャンプーしても、水に濡れても、十分な効果が持続します。
*シャンプーの種類や頻度により、効果が持続しない場合があります。

猫用製品としては:

■アドバンテージ スポット40猫用/ 本品1ピペット(0.4ml)中にイミダクロプリド40mgを含む(体重1.6〜4.0kg用)

■アドバンテージ スポット80猫用/ 本品1ピペット(0.8ml)中にイミダクロプリド80mgを含む(体重4.1kg以上)

アドバンテージ スポット40・80猫用 使用上の注意(一部抜粋)

◇本剤投与後24時間は、投与部位に直接触れないでください。
◇猫の外用のみに使用してください。
◇定められた用法及び用量を厳守してください。
◇授乳期の母猫へ投与することにより、母猫及びその哺乳期子猫ともにノミが駆除されるので、6週齢未満の離乳前の子猫へは投与しないでください。
◇猫が投与後に投与部位を舐めた場合、流涎を引き起こすことがあるので、本剤投与直後に投与部位を舐めないよう注意してください。
◇本剤が使用者又は投与する動物の目や口に入らないように注意してください。
◇万一、身体に異常を来した場合や誤って薬剤を飲み込んだ場合は、直ちにクロロニコチニル系の殺虫剤を使用した旨を医師に申し出て診療を受けてください。
◇ノミの発生状況にも異なりますが、本剤投与後の有効期間は4週間です。
◇使用した後、又は皮膚に付着した場合は石鹸及び水で洗浄してください。万一、目に入った場合は、水で十分洗い流してください。皮膚又は眼に刺激が残る場合は医師の処置を受けてください。


フロントライン スポットオン

●フロントライン スポットオンは、寄生するノミを24時間以内にほぼ100%駆除し、しかもその効果が長期間持続します。通常ノミは最初の吸血から産卵まで約36〜48時間かかるので、本剤の投与によりノミのライフサイクルを遮断することが可能となります。

●フロントライン スポットオンは、全く新しいフェニルピラゾール系の外部寄生虫駆除剤フィプロニルを含有します。

●フィプロニルはノミやマダニなどの神経細胞のGABAレセプターにのみ強く作用するので、犬や猫、人間等には安全性を示します。

●投与後フィプロニルは、脂肪に富む体表や表皮に分布し、さらに皮脂腺に集まりプールされます。フィプロニルはそこから徐々に皮脂とともに皮膚や被毛上に放出されノミ・マダニを接触によってすみやかに駆除します。このことにより長期間の持続効果が得られ、シャンプーや水浴の影響もほとんどうけません。
*フロントライン スポットオン投与前後の2日間の水浴またはシャンプーは、フィプロニルの拡散を助ける体表の皮脂を取り除いてしまうのでお避けください。
*シャンプーをより頻繁(1週間に1回等)行う場合、または薬用シャンプーを用いる場合には、フロントライン スポットオンの月1回投与をお薦めします。
*ノミに対しては犬で約2カ月、猫では約5週間効果が持続します。

●マダニに対しては約1カ月間効果が持続します。

●子犬は10週齢から、子猫では12週齢から使用できます。

●使用が簡単なスポットオンタイプで、投与をより確実にします。

●ノミアレルギー性皮膚炎の動物の場合も月1回の投与が効果的です。

スポットオンキャット(猫用)

12週齢以上の猫の肩甲骨間背部の被毛を分け、皮膚上に直接0.5ml入りピペット1個全量を滴下する。
使用上の注意(一部抜粋)
[使用者等人に対する注意]
◇内溶液を直接手で触らないこと。
◇使用中は喫煙したり、飲物や食物をとらないこと。
◇使用後は動物の被毛が濡れた場合、乾くまで直接手や身体各部との接触をさけること。使用後は石けんで、手をよく洗うこと。

[動物に対する注意]
◇定められた用法・用量を厳守すること。
◇本剤使用後2日間は、水浴あるいはシャンプーを行わないこと。
◇もし、動物が舐めた場合、容媒の性状のため一過性の流涎が観察されることがある。そのため、滴下型部位をお互いに舐めないように注意する。
◇本剤は1回投与すると通常約1カ月間、新規のノミ寄生を防御する。


プログラム注射液

◆哺乳類に対して極めて安全性が高く、ペットだけでなく人間に対しても安全です。

◆ノミのライフサイクルを断つことで繁殖を確実に抑え、ノミの寄生予防・駆除に効果的です。

◆猫用注射液は、獣医紙が投与します。

年に2回投与するだけで、一年中ノミの被害からペットを守ります。
アドバンテージ スポットとフロントライン スポットオンはノミの成虫に対して即効性がありますので、今体についてるノミの駆除と猫の付近にいるノミの幼虫などに有効です。
しかしノミは猫の体についてから48時間たつと卵を産み、それは床に落ち、気がついた時にはあなたの家はノミの養殖場と化しているのです。猫の体に、今ついているノミの成虫がいなくなったとしても、次々に卵やサナギから羽化し、成虫になったノミが猫につくので、このノミのライフサイクルを断ってしまう必要があります。

昆虫と哺乳動物の大きな違いは骨です。昆虫の骨は外骨格系といい、体の表面に固いクチクラという殻を持っています。体を支え外敵から身を守るには良いのですが、成長期には殻がすぐに小さくなり、大きくなるまでに何回か脱皮を行わなければなりません。実はこの脱皮が昆虫にとっては一番の弱点で、脱皮を妨害するか、クチクラの合成を妨害すれば昆虫は成虫になれずに死んでしまいます。 プログラム(ルフヌロン)という薬は卵や幼虫のクチクラの合成を妨害する薬物です。
ノミがプログラムを投与してある猫の血を吸うことにより、生まれた卵に薬が移行し、その卵から幼虫は生まれないか、生まれたとしても脱皮することができず、羽化できない幼虫は成虫になれません。
このような発育阻害薬は、丈夫な成虫を攻撃目標にしていない分、薬そのものが強力である必要がなく、猫にやさしい薬物なのです。

プログラム注射液は今まで、毎月食餌と一緒に与えなければいけなかったものが、6カ月に1度の注射ですむようになりました。
猫は食べ物の味や匂いに敏感な動物です。薬を交ぜて与えた食餌を残してしまって、どのくらいの量の薬が体内に吸収されたか不安に思う時もありましたが、この注射であれば確実に必要量を投与することができるので安心です。


すでにノミが発生しているお宅では アドバンテージ スポットか、
フロントライン スポットオンのどちらかと プログラム注射液の併用が効果的でしょう。

今現在ノミはいないけれどキャットショーに出陳するので心配、
というお宅では予防の意味を込めて アドバンテージスポット、 フロントライン スポットオン、
プログラム注射液のいずれかを投与しておけば ショー会場でノミをうつされても安心です。



あなたのお宅にどのタイプのノミ駆除薬が有効か、

また詳しい使用方法についてはかかりつけの獣医師にご相談ください。

1998.3

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